外資系コンサルタントが主夫になったら

主夫、はじめました。興味のあることをとことん研究します。勉強法、テクノロジーなど

スマートスピーカーの活用を本気で考える

スマートスピーカー、使えてますか?

Google Home、Alexaなど、スマートスピーカーのCMをよく目にするようになりました。そこでは夢のような世界が描かれていますが、実際にスマートスピーカーをお持ちの方のほとんどは、

  • 持ってはいるけど、どうやって使えばいいかわからない
  • 使ってみたけど、意外と何もできない

のどちらかに陥っているのではないかと思います。

 

 

その原因を考えたとき、確かにCMが盛りすぎなのは事実ですが、それ以外にも、次のような課題があると思います。

  1. AIに何をして欲しいのかが明確でない:「AIはいずれ人間の知能を超える」とか「ディープラーニング技術によって勝手に賢くなる」とか、イメージが先行してしまい、結局AIが何をしてくれたら嬉しいのか?というゴールが共有されていません。その結果、スマートスピーカーを買っても「これ、結局何に使えるんだっけ?」という状況に陥ってしまいます
  2. AIの育て方が難しい:一般的にテクノロジーというのは、あるサービスを買えばそのまま便利に使える、というものがほとんどですが、スマートスピーカーはただ買ってくるだけではほとんど役に立ちません。家電やカレンダーなど、他のサービスと組み合わせる=育てることによって初めて役に立つのです。しかし、 この手順やアイデア作りが難しく、一部のエンジニアしか実践できていない現状があります

そこでこのシリーズでは、上記の課題を解決し、誰もがスマートスピーカーを便利に活用できるようなコンテンツを提供していきたいと思っています。

 

■今のAIに雑談は難しいが、仕事はできる

ではまず「AIは何をしてくれるのか?」という課題について考えてみます。アイデアを膨らませればいろんな夢がありうる中で、それらは以下のいずれかに集約できるのではないでしょうか。

  • AIを友達にしたい:雑談、相談など
  • AIを労働力にしたい:人の代わりに業務遂行

このうち、前者については現在の技術では実現が難しい分野です。「いやいや、Siri、りんななど、雑談をするタイプのAIはいくつもあるじゃないか 」と思われるかもしれませんが、これはAIの開発者が、利用者のあらゆる質問を想定し、それに対する「気の利いた回答」を用意しているだけです。彼らと真剣に話してみると、ただ決められたことを答えるだけのテンプレ対応しかできず、我々が夢見る「知能」にはまだ遠い状態だとわかります。(むしろすごいのは「気の利いた回答」を考えている開発者の知能だと言えます)

 

一方、後者の「AIを労働力にしたい」という観点は、現在でもかなり可能性があります。これまでのシステムというのは、必要な情報を、それぞれの入力欄に、文字で打ち込む必要がありましたし、そもそも絶対に指示したことしかやらない、という前提もありました。しかしAI技術の登場によって、音声で情報をインプットする、長い文の中から必要な情報を抽出する、与えられた情報から次のアクションを推測する、といったことが可能になりました。この技術よって、ある程度雑な指示でもシステムを動かすことができる、という点が現在のAIの強みなのです。

 

ここまでの考察をまとめると、現在のAIに夢のような世界観(ドラえもん鉄腕アトムのような世界)を求めることはできませんが、これまで人にしかできなかったことが機械でもできるようになったことは確かであり、AIを有効活用できるかどうかのポイントは、AIに何をやらせるかの目利きにある、ということがわかります。

 

■AIを秘書にしたい!

では、AI、中でもスマートスピーカーをどのように使っていくのが有効なのでしょうか。ここで私は、「AIを秘書にする」というビジョンを考えました。単純な事務業務であれば旧来のシステムで十分であり、AI化するメリットが感じられませんし、一方で高いコミュニケーション力が求められる営業のような仕事をAI化するのは、技術的なハードルが高すぎます。そこで、仕事がある程度定型化されており、なおかつ人の意図を汲み取る能力が求められる秘書、という仕事がチャレンジとして面白いのではないかと考えたのです。

もちろん、コミュニケーション力の課題から、人の秘書をそのまま置き換えられるとは思いません。しかし、世の中のほとんどの人は秘書なんて雇っていないわけです。人の秘書ほどのクオリティではないとしても、AIを自分のアシスタントとして活用することができれば、仕事や暮らしがもっと便利になるのではないでしょうか。

 

■「AI秘書」に何をさせるか?

AIを自分のアシスタントとして雇う、と考えた時に、何ができたら嬉しいでしょうか。

私の場合、以下のようなことが思いつきます。

f:id:shufu-gaishi:20180908110905p:plain

日中の雑務と言える業務を、とにかくAIに移譲することを目指します。私の場合、スケジュール、メール、Todoをやり漏らさないように確認する作業に時間を消費しているように感じているので、特にリマインドの機能については重視していきたいです。

 

今後、このブログでは、まず上記の要件について、スマートスピーカーへの実装を試み、その開発アイデアや実装方法を紹介していきます。もし上記の他にも「こんなこともできるようになったらうれしい!」というアイデアがあれば、ぜひTwitterなどでお寄せいただければ、チャレンジしてみたいと思います。